はてなブックマーク - 自分が唯一無二の存在なんだと知った時〜そして父になるを観て〜
Pocket

そして父になる【映画ノベライズ】 (宝島社文庫)

夫婦で「そして父になる」を観てきた。

スポンサードリンク

ちょうど私の長男が6歳。

頭に浮かばないわけがない。ダブらないわけがない。それだけで何気ないシーンでも泣けてくる。

でもふと気づく。

「6年間育てた息子は、他人の子でした。」

この作品のコピーだが、これは親の視点から描かれている。

でも子供たちの視点から考えるとそれは違う。

「6歳になったら突然親が変わりました。」

血を取るのか、6年間という情を取るのか?実はテーマはそこだけではないと思った。

子供たちにあるのは生きてきた6年間が全て、6年間一緒に生きてきた両親が全て。

印象的だったのは、今の仕事は自分じゃないと駄目なんだ、自分以外では替えがきかない仕事なんだと言う野々宮良多(福山雅治)に対して

「父親だってそうだろうが」

と諌める相手先の父親、斎木雄大(リリー・フランキー)の、それまで飄々としてふざけていて頼りなさそうだった人が一瞬見せる父親としての本気。

実は自分じゃないとまわらない仕事なんてない。自分一人休んだって、辞めたって、仕事は回る、会社は回る、社会は回る。

でも育児はそうはいかない。

ある時、ちょっとした事なんだけど、私が長男のもの壊してしまって、ごめんって謝ったんだけど、許してくれない事があった。

彼からしたら一生懸命作ったもので、こだわりのあるものだったから許せなかったんだろうな。しばらく口を尖らせて、「父ちゃんは絶対に許さない」って言ってたんだ。

私はちょっとしたいたずら心で、「そうか、こんなに謝っても許してもらえないなら、仕方ない。父ちゃんは長男の前からいなくなるよ。これからは母ちゃんと、次男と三人でモカ(犬)の面倒見ながら暮らしてね」って言ってしまったんだ。

ノリ的には「おう、父ちゃんなんていらねえよ」って返ってくると思ってたんだけど、、、、

それ聞いた瞬間に長男はブワって大粒の涙をボロボロ流して「いやだ!いやだ!どこにもいかないで!」って抱きついてきた。

とんでもない事をしてしまったと深く後悔し、何度も何度も謝った。そして約束した。

「今のは嘘。絶対、絶対にお前から離れたりしないよ。ずっと一緒にいるから安心してね。ごめんね。」って何度も何度も言い続けた。

長男を深く傷つけてしまった事に対しては激しい後悔の思いがあったが、でもその時に私には奇妙な充足感があった。

未来は僕らの手の中〜タイガーマスク運動のニュースを読んで感じたこと〜 | サムリのブログ

若いころに抱き続けてきた空虚感は、妻と息子たちの存在によって確実に埋められているのを感じている。足りなかったパズルのピースがはまっていくように、それはピッタリと私の中にフィットした。

夫になる度、父親になる度、私はプレッシャー以上に、足りないものを埋めてもらえている充足感と安心感、そして感謝の心があった。

私は息子たちにとって唯一無二の存在なんだと実感できたからかもしれない。

母と子の間には、お腹の中からの深い絆があるが、父にはそういったものが若干希薄が部分がある。しばらく実感がわかないという人もいる。

私じゃなきゃ駄目な事がある。私じゃないと駄目だと言ってくれる人がいる。頼ってくれる人がいる。

その事に気づいた時、きっと本当の意味で父になるんだ。

私は、タイトルの意味を理解した。

それにしてもリリー・フランキーは、演技だか素だか分からないあの表現力は一体何なんだろうか。あのナチュラルな感じ。そういえば「ぐるりのこと」でも泣かされた。なんともいえない存在感。凄いわ。

私達夫婦について。映画「ぐるりのこと。」を観て | サムリのブログ

私たち夫婦は不妊症でした。

子供が好きで、保育の道を仕事に選び、早く結婚して、早く子供が欲しかった奥さんにとって、それは本当に辛い日々でした。

2013年11月6日

ブログの更新情報はこちらからどうぞ

RSSリーダーへ登録していただく他に、facebookページや、twitterからもブログの更新情報をお知らせしています。是非ご登録下さい。



自己紹介

サムリ。1974年4月生まれ。東京都出身、埼玉在住。アメコミ映画に、仮面ライダー、ロボットアニメが好きな二児の父でフリーランスやっています。詳しいプロフィールはこちら

  • サムリブログのはてなブックマーク数

映画・TV・DVD の最新記事